今回は中国の紅包文化について紹介します。
まとめ
中国には紅包文化がある
小さな金額でも侮るなかれ、贈ることが大切。時には度量が試される
本ばおもキャッシュレス!!
この制度では贈与税が一切無視!?
年末年始は早めにATMへ。
今回はお金にまつわる話です。
中国では赤いポチ袋に入れたお金を紅包と呼びます。
ポチ袋とは言ってもピンキリで、僕らが親戚の小学生にあげるような小さい可愛らしいものから、大相撲懸賞金のような大入り袋(確認しておくこと)まで様々な種類があります。
ですが、
すべての共通点は赤い袋に包むことです。
そして中国で4度目の新年を過ごすのですが、今更ながら知ったことがあります。私は紅包を日本語に訳すとお年玉だと勘違いしていましたが、春節に配るお年玉に相当するものには压岁钱(圧歳銭)という旧暦新年に配るほんば紅包があるらしいのです。ほー。勉強になりました。
ちなみに新年初日はもらったお年玉を枕の下に入れて眠るんだとか。
つまり、紅包はお年玉ではなく、広義のご祝儀と言った方が近いのかもしれません。
例えば、結婚式の際に紅包を送り、お返しに紅包を返す(地域によっては相当金額の品を送ります。)
余談ですが、結婚式の規模は地域によって異なるようです。中国でも特に派手なのは浙江州で、披露宴だけで1000万円を使う家庭が珍しく無いそうです。なんと言っても各ゲストテーブルに紅包を配って歩いたり、中には紅包のかわりに金の延棒を配る家もあるそうです。
この地域は起業家やお金を増やすことに長けた方々が集まっているようです。(地域毎の特色を調べたら面白いかもしれませんね。)
私が昔日本で挙げた結婚式が50人規模だったと伝えたところ、少ないと驚かれました。
農村部を除き中国のほとんどの都市ではキャッシュレスが普及しています。普段ほとんど現金を見ることなく生活しているので、当然の事ながら本ばおだってキャッシュレスの流れになっています。
中国の国民的通信アプリWechat(微信:weixin)にももちろん紅包機能が搭載されています。
使い方の説明
そして、さすがはユーザー想いのテンセントなだけあって一対一のチャットで1度に送れる上限額は200元に設定されています。さらに、グループチャットでも紅包を送ることができます。(Wechatのグループ会話機能について詳しくはWechatまとめ)グループチャットの場合は、上限がグループの人数x200元に設定されています。そして、受け手側はまさにおみくじの様に幾ら受け取れるかは完全に運次第なのです。
例えば、A ,B,3人のチャットで受け取り人数2人(送信者Aは受け取らない)、総額を400元に設定した場合、BとCが受け取れる額は運次第。
Bが300元、Cが100元ということもザラにあります。
ちなみに、中国でも日本同様に数字の良し悪しというものがあります。
6(六liu:流、牛(起源をちゃんと調べておく))や8(八ba:発展を意味する撥faの文字のゴロ、末広がり)は縁起がよく、逆に死siと同じ発音の4(四si)は敬遠されます。
このことからも中国人も語呂合わせが好きなことがわかると思いますが、実際彼らの生活の中にはこのような語呂合わせが多くあります。
例えば、ちょっと裕福な男性は彼女や奥さんに本ばおを送る際、520元を送ったり1314元を送ったりします。520の発音はwu-er-ling。「愛しています」のWo ai ni.に似ているためです。そして1314はyishengyisi。生まれてから死ぬまで。という意味になります。
ちなみに、余談ですが5月20日ともなれば、中国の男性陣はもう大変(汗)。事前の仕込みから当日は定時すぐに帰宅し、彼女や奥さんのために奔走するわけです。
正月当日においては、この一人当たりの上限が期間限定で撤廃され、親から子へ、おじいちゃんおばあちゃんから孫へ、旦那から嫁へ、上司から部下へと思い思いの大金が飛び交って行きます。
日本の場合は、贈与税などなど厳しい制限がありますので、なかなか浸透しそうにはありませんね。
ここまでキャッシュレスが浸透していますが、キャッシュレスだとありがたみが薄いと感じることもありますよね。同じことを考える人も多く、うちの会社では本ばおとして現金入りのポチ袋を配ります。
会社の忘年会では、管理職たちが積立てた金額で大抽選会を実施しました。
1等五千元
2等xxx
3等xxx
これでもウチは小規模な方です。
他社では1等に新型iPhoneや新型家電など
大奮発しているところもあります。
さすが中国、規模が大きいですね。
本ばおの起源を調べてみました